2行2列の逆行列
最終更新 2017年 10月7日
 
$2$ 次の正方行列
の逆行列は、
である。
ただし、
$|A| \neq 0$ であるものとする。
解答例
$2$ 次の正方行列
の行列式が 0 でないとする。
すなわち、
とする(
2行2列の行列式を参考)。
この場合、
$A$ には
逆行列が存在する。
$A$ の逆行列を $A^{-1}$ と表す。
このとき、
次の定理が知られている。
すなわち、
$A^{-1}$ は
$A$ の行列式の逆数 $\frac{1}{|A|}$ と余因子行列の積に等しい
。
式で表すと、
である。
ここで、
$\tilde{A}$ は $A$ の
余因子行列である。
$\tilde{A}$ は、
次のように定義される。
まず行列 $A$ から $i$ 行 と $j$ 列を取り除いた小行列を $M_{ij}$ とする。
すなわち
とする。このとき $M_{ij}$ の行列式はそれぞれ
である。
余因子行列
$\tilde{A}$ の各成分はこれらにより、
と定義される(添え字の順序に注意)。
行列で表すと、
である。
したがって、
逆行列 $A^{-1}$ は $(1)$ より、
である。
計算用入力フォーム
下記入力フォームに値を入力し、「
実行」ボタンを押してください。逆行列の計算結果が表示されます。
もとの行列 $A$
逆行列 $A^{-1}$