級数の収束と発散

最終更新 2019年 8月 31日
級数とは?
  数列 $\{ a_{n} \}$ の和を
と表すとき、 和の数を無限大にする極限、 すなわち、
級数の定義
級数といい、
と表される。
具体例 1:   (級数)
  以下はよく知られた級数

調和級数
等比級数
交代級数の一種
収束と発散とは?
  数列 $\{ a_{n} \}$ の和
の極限 (級数) が有限の値に等しいとき、 すなわち、
であるとき 、 級数が収束するといい、
などと表す。
  また、級数が収束しないとき発散するという。 発散する級数の中には、 級数が $+\infty$ になるものがある。このような級数は、
と表される ("+" は省略されることもある)。 同じように、発散する級数の中には、 級数が $-\infty$ になるものがある。このような級数は、
と表される。
  級数が収束する場合、 または $+ \infty$ になる場合、 または $- \infty$ になる場合、 級数の和が確定するという。
  したがって、級数は大きく分けて次の3つに分類される (下記例を参考)。
  • 収束する。
  • 発散し、和が確定する。
  • 発散し、和が確定しない。
  • 具体例 2:   (収束・発散)
      $r < 1$ の場合、等比級数
    であるので、収束する。 $r > 1$ の場合、等比級数
    であり、収束しない (発散し、和が確定する)。 $r = -1$ の場合、等比級数
    は収束しない (発散し、和が確定しない)。
    $\sum a_{n}$ が収束 $\hspace{1mm} \Longrightarrow \hspace{1mm}$ $\lim a_{n} = 0$
      級数
    が収束するならば、 各項 $a_{n}$ は $0$ に収束する。すなわち、
    が成り立つ。

    証明
      数列 $a_{n}$ の和を
    と表すと、
    $$ \tag{1} $$ である。 仮定より、級数が収束するので、 極限値を $\alpha$ (有限の値) と置くと、すなわち、
    とすると、 $(1)$ より、
    を得る。ここで極限の和の性質を用いた。

    補足
      上記の定理の対偶から次の関係を得る。 すなわち、 数列の各項 $a_{n}$ は $0$ に収束しないならば、すなわち、
    であるならば、 級数
    発散する
      例えば、$r=1$ の場合の等比級数
    は、各項の極限が
    であるので発散する。