ベクトルの線形独立性と線形従属性の定義と幾つかの例  

最終更新 2017年 12月26日
  ベクトルの集合 $\{ \mathbf{x}_{1}, \mathbf{x}_{2}, \cdots, \mathbf{x}_{n} \}$ が
線形独立と線形従属
を満たすならば、 全ての係数 $c_{i}$ が $0$ に等しいとき、 すなわち、
線形独立
が成立するとき、 $\{ \mathbf{x}_{1}, \mathbf{x}_{2}, \cdots, \mathbf{x}_{n}\}$ は線形独立であるという。
  一方で逆に、 ベクトルの集合 $\{ \mathbf{y}_{1}, \mathbf{y}_{2}, \cdots, \mathbf{y}_{n} \}$ が
線形独立と線形従属
を満たすときに、 $0$ でない係数が存在するならば、 すなわち、
線形従属
である $d_{i}$ がどれかの $i$ に存在するならば、 $\{ \mathbf{y}_{1}, \mathbf{y}_{2}, \cdots, \mathbf{y}_{n} \}$ は線形従属であるという。
  簡単な補足と例を以下に記す。

  補足と例

  線形従属な場合、 $\{\mathbf{y}_{1}, \mathbf{y}_{2}, \cdots, \mathbf{y}_{n}\}$ のうち少なくともどれか一つのベクトルが、 その他のベクトルの線形結合によって表される。 例えば、$d_{i} \neq 0$ であれば、$\mathbf{y}_{i}$ は
と表される。 一方で、 線形独立な場合には、 このような表現は許されない。
  よって、 ベクトルの集合の少なくともどれか一つのベクトルを他のベクトルの線形結合で表すことできるときに線形従属であるといい、 どの一つを取っても、 他のベクトルの線形結合で表すことができないときに線形独立であるという。
  例1:
  次のベクトル
は線形独立である。 なぜならば、
が成立するならば、
が示されるからである。
  例2:
  次のベクトル
が線形独立かどうかを調べる。
とすると、$c_{1},c_{2},c_{3}$ は、
を満たす。 これは、
の解を持つ。
  よって、 $(1)$ が $c_{1} = c_{2} = c_{3} = 0$ ではない解を持つので、 $ \{\mathbf{x}_{1}, \mathbf{x}_{2}, \mathbf{x}_{3} \} $ は線形従属である。 これより、 少なくとも一つのベクトルは、 それ以外のベクトルの線形結合によって表される。 例えば、$\mathbf{x}_{3}$ は、
と表される。
  例3:
  次のベクトル
が線形独立かどうかを調べる。
とすると、$c_{1},c_{2},c_{3}$ は、
を満たす。 これらより、
が示されるので、 $ \{ \mathbf{x}_{1}, \mathbf{x}_{2}, \mathbf{x}_{3} \} $ は線形独立である