鏡映点の求め方
位置ベクトルが $\mathbf{u}$ である点の平面 $P$ に対する鏡映点の位置は、
である。
ここで、
$\mathbf{n}$ は 平面$P$ の法線ベクトルであり、
$h$ は符号付き距離である。
解説
1. 垂線の足(投影点)を求める
平面 $P$
の方程式を
と表す。
ここで、
$\mathbf{n}$ は法線ベクトルであり、
$h$ は
符号付き距離である。
3次元空間の任意の点の位置 $\mathbf{u}$ から平面 $P$ 上に下した垂線の足 (投影点)
を $\mathbf{u}_{P}$ とすると、
これは、
$\mathbf{u}$ から見て、
法線ベクトルの方向に位置するので、
と表すことができる(図)。
ここで、
$c$ は
$\mathbf{u}$ と $\mathbf{u}_{P}$ との間の距離 (正確には符号付き距離) であるが、
$\mathbf{u}_{P}$ が 平面 $P$ 上の点であることから、
を満たす。
これらより、
が成り立つので、
と $c$ が求まる。
ただしここで、法線ベクトルが
規格化されていること ($\| \mathbf{n} \| = 1$) を用いた。
以上から垂線の足の位置 $\mathbf{u}_{P}$ は、
である。
2. 鏡映点を求める
$(1)$ を
と表すと分かるように、
$\mathbf{u}$ は
$\mathbf{u}_{P}$
から見て、
法線ベクトル $\mathbf{n}$ の方向に距離
$(\mathbf{u}, \hspace{0.5mm} \mathbf{n}) - h $
だけ離れた点である。
一方、
$\mathbf{u}$ の平面 $P$ に対する鏡映点を
$\mathbf{u}'$ とすると、
$\mathbf{u}'$ は
$\mathbf{u}_{P}$
から見て、
$\mathbf{u}$ とは反対の方向にあり、
$\mathbf{u}$ と同じ距離だけ離れた点である(図)。
よって、
が成立する点である。
これより
鏡映点は
である。