一様分布の期待値と分散の求め方
一様分布の定義
確率変数 $X$ の確率密度関数が
であるとき、
$X$ が一様分布に従うといい、
と表される。
$a = 1, b=3$ の場合 (青)
$a = 1, b=5$ の場合 (赤)
一様分布の期待値
一様分布 $U(a,b)$ に従う確率変数 $X$ の期待値 $E(X)$ は、
である。
証明
一様分布の定義により、
期待値は、
である。
。
このように一様分布の期待値は、 $b$ と $a$ の中点である。
一様分布の分散
一様分布 $U(a,b)$ に従う確率変数 $X$ の分散 $V(X)$ は、
である。
証明
一般に
分散は二乗期待値と期待値の二乗の差である。
すなわち、
が成り立つ。
上で示したように、
一様分布 $U(a,b)$ に従う確率変数 $X$ の期待値は
であるので、
と表せる。
したがって、
二乗期待値 $E(X^2)$ を求めれば、分散 $V(X)$ が求まる。
一様分布に従う確率変数 $X$ の二乗期待値 $E(X^2)$は、
である。
ここで、因数分解
を用いた。
以上から、
である。
このように、一様分布の分散は $a$ と $b$ の差の二乗に比例する。