ロピタルの定理

  関数 $f(x)$ と $g(x)$ が $x=a$ の近傍で微分可能で

ロピタルの定理0/0の場合00

のとき、$x \rightarrow a$ における $f(x)/g(x)$ の極限と $f'(x)/g'(x)$ の極限は等しい。すなわち、

ロピタルの定理0/0の場合01

が成立する。
最終更新 2015 年 10月 12日


  証明

  関数 $f(x)$ と $g(x)$ は $x=a$ の近傍で微分可能であることから、 この近傍で連続であるため、

ロピタルの定理0/0の場合03

を満たす $x$ と $a$ の間の点 $c$ が存在する。これは コーシーの平均値の定理からの帰結である。
  $f(x)$ が $x=a$ で連続であるので、 $$ \lim_{x \rightarrow a} f(x) = f(a) $$ が成立する。一方で、仮定 $(*)$ より $$ \lim_{x \rightarrow a} f(x) = 0 $$ であることから、 $$ f(a) = 0 $$ である。 同じように $g(x)$ もまた $ g(a) = 0 $ である。ゆえに $(1)$ から $$ \frac{f(x)}{g(x)} = \frac{f'(c)}{g'(c)} $$ を得る。
  $c$ が $x$ と $a$ の間の数であることから、 $x \rightarrow a$ の極限で、 $c \rightarrow a$ である (補足参考)。このことから $$ \lim_{x \rightarrow a}\frac{f(x)}{g(x)} = \lim_{c \rightarrow a}\frac{f'(c)}{g'(c)} $$ を得る。

  補足

  $x \rightarrow a$ における $\frac{f(x)}{g(x)}$ の極限値を $l$ とする。 すなわち、 $$ \lim_{x \rightarrow a}\frac{f(x)}{g(x)} = l $$ とする。この式は、任意の正の数 $\epsilon$ に対して、 $$ 0<|x-a|<\delta \hspace{10mm} \Rightarrow \hspace{10mm} \left| \frac{f(x)}{g(x)}-l \right| < \epsilon $$ を満たす正の数 $\delta$ が存在することを表す。
  $c$ が $x$ と $a$ の中点であることから $$ c = \theta a +(1-\theta) x \hspace{10mm} (0<\theta< 1) $$ とする。また正の数 $\delta'$ を $$\delta' = (1-\theta) \delta$$ と定義する。このとき $ 0<|c-a|<\delta' \Rightarrow 0<|x-a|<\delta $ が成立するので、 $$ 0<|c-a|<\delta' \hspace{5mm} \Rightarrow \hspace{5mm} 0<|x-a|<\delta \hspace{5mm} \Rightarrow \hspace{5mm} \left| \frac{f(x)}{g(x)}-l \right| < \epsilon $$ が満たされる。 この関係と $\frac{f(x)}{g(x)} = \frac{f(c)}{g'(c)}$ であることから、 $$ 0<|c-a|<\delta' \hspace{5mm} \Rightarrow \hspace{5mm} \left| \frac{f'(c)}{g'(c)}-l \right| < \epsilon $$ を得る。
  ゆえに、任意の正の数 $\epsilon$ に対して、 上の関係を満たす正の数 $\delta'$ が存在する。 すなわち、 $$ \lim_{c \rightarrow a}\frac{f'(c)}{g'(c)} = l $$ である。
  以上から $$ \lim_{x \rightarrow a}\frac{f(x)}{g(x)} = \lim_{c \rightarrow a}\frac{f'(c)}{g'(c)} $$ を得る。







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