固有値と固有ベクトルの存在

  任意の行列 $A$ には、固有値と固有ベクトルが存在する。すなわち、

固有値と固有ベクトルの存在00

を満たす複素数 $\lambda$ と ベクトル $\mathbf{x}\neq 0$ が存在する。
最終更新 2016年 10月 30日


  証明

  任意の正方行列 $A$ に対して、

固有値と固有ベクトルの存在01

は、$\lambda$ に関する $n$ 次方程式である。
  代数学の基本定理 により、 どんな $n$ 次方程式にも複素数の範囲で必ず解が存在するので、 $(1)$ を満たす複素数 $\lambda$ が必ず存在する。
  また一般に、任意の行列 $B$ に対して、$|B| =0$ であるならば、 方程式

固有値と固有ベクトルの存在02

を満たすゼロでないベクトル $\mathbf{y}$ が存在する(証明は行列式がゼロのときの同次連立一次方程式を参考)。 ゆえに、

固有値と固有ベクトルの存在03

を満たすゼロでないベクトル $\mathbf{x}$ が必ず存在する。
  $(2)$ と

固有値と固有ベクトルの存在04

は同値である。 よって、 任意の正方行列 $A$ に対して、 $(3)$ を満たす複素数 $\lambda$ とゼロでないベクトル $\mathbf{x}$ が存在する。 すなわち、任意の正方行列 $A$ には、固有値と固有ベクトルがある。








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