シルベスターの終結式と判別式

  シルベスターの終結式によって、 二次方程式が重解を持つための必要十分条件が

"判別式=0"

であることが示される。

最終更新 2015 年 9月 15日


  詳細

  一般に、$f(x)$ が重解を持つための必要十分条件は、$f(x) = f'(x) = 0$ である (補足を参考)。 $f(x)$ が 2次式

シルベスターの終結式と判別式00

の場合には、

シルベスターの終結式と判別式01

と表される。第2式に $x$ を掛けて

シルベスターの終結式と判別式02

とすると、上の 3 つの式は行列とベクトルによって、

シルベスターの終結式と判別式03

とまとめられる。
  行列 $A$ とベクトル $\mathbf{x}$ を

シルベスターの終結式と判別式04

と定義することにより、

シルベスターの終結式と判別式05

と表せる。
  $\mathbf{x}\neq 0$ であるので、連立方程式 $(1)$ が自明でない解 ($\mathbf{x} \neq 0$ の解) を持つ。 ゆえに $A$ の 行列式はゼロである。すなわち

シルベスターの終結式と判別式06

が成立する。 これより

シルベスターの終結式と判別式07

を得る。
  $b^{2} - 4ac$ は $f(x)$ の判別式である。よって、 二次方程式が重解も持つための必要十分条件が、"判別式 = 0" と表されることが、シルベスターの終結式を通じて示された。

 補足:   重解を持つための必要十分条件

  $n$次多項式 $f(x)$ が $ f(x) = 0 $ を満たすとき、$f(x)$ が $x=\alpha$ において重解を持つための必要十分条件は、

シルベスターの終結式と判別式08

である。

(以下証明)

  $f(x)$ が $x=\alpha$ において重解を持つと仮定すると、

シルベスターの終結式と判別式08

が成立し、 因数定理から

シルベスターの終結式と判別式09

と表せる。ここで $g(x)$ は $n-2$ 次多項式である。
  両辺を微分すると

シルベスターの終結式と判別式10

であることから、

シルベスターの終結式と判別式11

が成立する。

  反対に $f(\alpha)=0,$ $f'(\alpha)=0$ を仮定すると、因数定理により、

シルベスターの終結式と判別式12

と表せる。ここで $h(x)$ は $n-1$ 次多項式である。
  両辺を微分すると、

シルベスターの終結式と判別式13

であるが、 $f'(\alpha)=0$ より、
$$ h(\alpha) = 0 $$ が成立する。
  よって、因数定理から、$h(x)$ は、
$$ h(x) = (x-\alpha) k(x) $$ と表せる。ここで $k(x)$ は、$n-2$ 次多項式である。
  これと $(2)$ より、$f(x)$ は、

$$ f(x) = (x-\alpha)^2 k(x) $$ と表せるので、$x=\alpha$ で重解を持つ。







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