正規分布の期待値

最終更新 2018年 1月7日
  確率変数 $X$ がパラメータが $\mu$ と $\sigma$ の正規分布に従うとき、 すなわち、
であるとき、 $X$ の期待値 $E(X)$ は、
正規分布の期待値
である。

  証明

正規分布 $N(\mu, \sigma)$ に従う確率変数 $X$ の確率密度関数 $p(x)$ は、
正規分布の期待値
である。  よって、 期待値は、
である。  ここで、右辺の積分変数を
と置くと、
であるので、 置換積分によって
と表される。
  ここで、右辺の第一項の積分は、 積分範囲が $-\infty$ から $+\infty$ までの 1 次のガウス積分であるので、 値は 0 である。すなわち、
1 次のガウス積分
である。 また、 第二項の積分は、 積分範囲が $-\infty$ から $+\infty$ までの 0 次のガウス積分であるので、
0 次のガウス積分
である。
  これらより、
を得る。
    例 1:
  下の図は、$\mu=5$, $\sigma=2$ の場合の正規分布である。
正規分布の図 \sigma=2
この場合の期待値は
である。
例 2:
  下の図は、$\mu=10$, $\sigma=2$ の場合の正規分布である。
この場合の期待値は
である。
例 3:
  下の図は、$\mu=10$, $\sigma=4$ の場合の正規分布である。
この場合の期待値は
である。
  正規分布では、 $\sigma$ が大きくなると、 分布の幅が広がる。 一方で、 期待値も分布のピークの位置も変わらない。