二項分布の分散

  $X$ が $0, 1,2 , \cdots,n$ の値をとり、それぞれの値になる確率が二項分布に従うとする。 すなわち、

二項分布の分散00

とする。ここで $0 \lt p \lt 1$ である。
  このとき、$X$ の分散 $V(X)$ は、$np(1-p)$ である。

二項分布の分散01

最終更新 2015年 9月 16日


  証明  

  一般に分散は二乗期待値と期待値の二乗の差である

二項分布の分散02

二項分布の期待値は、

二項分布の分散03

であるので、 $(1)$ より、

二項分布の分散03

が成立する。よって、二乗期待値 $E(X^2)$ を求めれば、分散 $V(X)$ が求まる。
  二乗期待値とは、値の二乗の期待値のことであり、二項分布の場合

二項分布の分散05

と定義される。
  右辺を組み合わせの定義

二項分布の分散06

によって表すと、

二項分布の分散07

である。
  $(3)$ の右辺の総和のうち、$k=0$ の項が $0$ であることから、総和の中からこの項を取り除き、整理すると、

二項分布の分散08

と表せる。
  ここで、右辺を $k=(k-1)+1$ の関係を利用して、二つの総和に分ける。すなわち、

二項分布の分散09

第一項の総和では、$k=1$ の項が 0 になるので、これを $k=2$ から始まる総和に書き表わしてもよい。すなわち、

二項分布の分散10

と表せる。
  $(4)$ の第一項の総和は $l=k-2$ と置くことによって、

二項分布の分散11

と表せる。 ここで右辺の総和が二項定理によって、

二項分布の分散12

を満たすので、

二項分布の分散13

が成立する。よって、$(4)$ と $(5)$ から、

二項分布の分散14

を得る。   $(6)$ の第二項の総和は、$j=k-1$ と置くと、

二項分布の分散15

と表せるが、二項定理により、

二項分布の分散16

が成立するので、

二項分布の分散17

である。
  よって、$(6)$ と $(7)$ から

二項分布の分散18

を得る。
  $E(X^2)$ が求まったので、$(2)$ に代入することにより、

二項分布の分散19

を得る。








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