行列のランク

  $A$ を $m$ 行 $n$ 列の行列とし、列ベクトルを $\mathbf{a}_{1}, \mathbf{a}_{2}, \cdots, \mathbf{a}_{n}$ と表す。

ランクの定義00

これらの列ベクトルの中から、複数のベクトルを選択し、 最大で $r$ 個の線形独立なベクトルを選択できるとする。 すなわち、列ベクトル $\mathbf{a}_{1}, \mathbf{a}_{2}, \cdots, \mathbf{a}_{n}$ の中から、

ランクの定義01

を満たす $r$ 個のベクトル $\mathbf{a}_{m_{1}}, \hspace{0.5mm} \mathbf{a}_{m_{2}}, \hspace{0.5mm} \cdots, \hspace{0.5mm} \mathbf{a}_{m_{r}}$ を選択できるとする。
  このとき、その最大の個数 $r$ を行列のランク(rank, 階数)といい、

ランクの定義02
と表す。
最終更新 2015年 6月 7日


  例1

  行列

ランクの定義03

の列ベクトルは、

ランクの定義04

である。これらには

ランクの定義05

が成立するので、互いに線形独立である。 ゆえに、行列 $A$ の列ベクトルのうち線形独立なベクトルの最大個数は 3 個である。 よって、

ランクの定義06


  例2

  行列

ランクの定義07

の列ベクトルは、

ランクの定義08

である。
  $\mathbf{a}_{1}$ と $\mathbf{a}_{2}$ の間には、

ランクの定義09

が成立するので、 行列 $A$ の列ベクトルには、少なくても 2 個の線形独立なベクトルがある。
  一方で $\mathbf{a}_{1}, \mathbf{a}_{2}, \mathbf{a}_{3}$ に対して、

ランクの定義10

を仮定すると、各係数の間には、

ランクの定義11

が成立する。この連立方程式は、

ランクの定義12

の解を持つので、

ランクの定義13

が成立しない。 ゆえに $\mathbf{a}_{1}, \mathbf{a}_{2}, \mathbf{a}_{3}$ は、互いに線形独立ではない。
  以上から、行列 $A$ の列ベクトルのうち線形独立なベクトルの最大個数は 2 個である。 よって、

ランクの定義14

である。







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