独立な和空間は直和空間

  $V_{1}$ と $V_{2}$ をベクトル空間 $V$ の部分空間とするとき、 $V_{1}$ の任意のベクトルと $V_{2}$ の任意のベクトルが線形独立であるならば、 和空間 $V_{1}+V_{2}$ は、 直和空間 $ V_{1} \oplus V_{2} $ である。

最終更新 2015年 11月6日


  証明  

  和空間 $V_{1} + V_{2}$ とは、$V_{1}$ のベクトルと $V_{2}$ のベクトルの和の全体からなるベクトル空間のことであるので、 $V_{1} + V_{2}$ の任意のベクトルを $\mathbf{v}$ は、

線形独立な和空間は直和空間00

と表される。
  $V_{1}$ と $V_{2}$ のそれぞれの次元を $d_{1}$ と $d_{2}$ とし、 それぞれの基底を

線形独立な和空間は直和空間01

と表すと、$\mathbf{v}_{1}$ と $\mathbf{v}_{2}$ は、これらの基底の線形結合によって表される。すなわち、

線形独立な和空間は直和空間02

と表される。ここで $\alpha_{1}^{i}$ と $\alpha_{2}^{i}$ は、線形結合の係数である。
  一方、$\mathbf{v}$ にはもう一つの表し方があり、それを

線形独立な和空間は直和空間03

とする。 $(3)$ と同様に、$\tilde{\mathbf{v}}_{1}$ と $\tilde{\mathbf{v}}_{2}$ は、 基底 $(2)$ の線形結合によって表される。すなわち、

線形独立な和空間は直和空間04

である。ここで $\tilde{\alpha}_{1}^{i}$ と $\tilde{\alpha}_{2}^{i}$ は、線形結合の係数である。
  $(1)$ と $(4)$ の差をとると、

線形独立な和空間は直和空間05

であるが、これは $(3)$ と $(5)$ から、

線形独立な和空間は直和空間06

と表される。
  仮定より、 $V_{1}$ と $V_{2}$ の任意のベクトルは互いに独立であるので、 $(2)$ の $\mathbf{u}_{1}^{i}$, $\mathbf{u}_{2}^{i}$ は、 互いに線形独立なベクトルである。 従って、

線形独立な和空間は直和空間07

が成立する。
  $(3)$ と $(5)$ から

線形独立な和空間は直和空間08

が成立するので、$(2)$ と $(4)$ は、$\mathbf{v}$ の同じ表し方である。
  よって、 $\mathbf{v}$ を $V_{1}$ のベクトルと $V_{2}$ のベクトルの和で表す方法は一意であるので、 和空間 $V_{1} + V_{2}$ は、 直和空間

線形独立な和空間は直和空間09
である。








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