2平面の交線

  2つの平行でない平面 $P_{1}$ と $P_{2}$ の平面の方程式がそれぞれ

2平面の交線00

であるとき、$P_{1}$ と $P_{2}$ の交線は、

2平面の交線の図00

と表される。 ここで $t$ はパラメータである。
最終更新 2018年 1月28日


    証明

  直線を表すための一つの方法は、 直線の方向ベクトル $\mathbf{m}$ と直線上の一点 $\mathbf{x}$ を求めて、

2平面の交線01

と表すことである。 ここで、 $t$ はパラメータである。
2平面の交線の図00
そこで以下では、 二平面の交線の方向ベクトルと交線上の一点を求めて交線を表す。 その際、便宜上、平面 $P_{1}$ と $P_{2}$ の平面の方程式

2平面の交線03

に含まれる法線ベクトル $\mathbf{n}_{1}$ と $\mathbf{n}_{2}$ は、 規格化されている ($\|\mathbf{n}_{1}\|=|\mathbf{n}_{2}\|=1$) とする。


交線の方向ベクトルの導出
  交線上の任意の二点の位置をそれぞれ $\mathbf{a}$, $\mathbf{b}$ と表すとき、 これらはともに平面 $P_{1}$ 上の点であるので、

2平面の交線04

を満たす。 また、 これらはともに平面 $P_{2}$ 上の点でもあるので、

2平面の交線05

を満たす。
2平面の交線の図01
$(1)$ と $(2)$ により、

2平面の交線06

が成立する。 これらは、$\mathbf{a}-\mathbf{b}$ が $\mathbf{n}_{1}$ と $\mathbf{n}_{2}$ の両方に直交するベクトルであることを表している。 ゆえに、$\mathbf{a}-\mathbf{b}$ は、$\mathbf{n}_{1}$ と $\mathbf{n}_{2}$ の外積の方向を向くベクトルである。 すなわち、

2平面の交線07

と表されるベクトルである ($C$ は 定数)。
  ところで、 $\mathbf{a}$ と $\mathbf{b}$ は交線上の二点の位置を表すベクトルであるので、 $\mathbf{a}-\mathbf{b}$ は交線の方向ベクトル $\mathbf{m}$ と同じ方向を向くベクトルである。 ゆえに、$\mathbf{m}$ は、

2平面の交線08

と表されるベクトルである ($C'$ は 定数)。 これと $(4)$ から、交線の方向ベクトルが

2平面の交線09

と表されることが分かる。 ここで、$C'' = CC'$ である ($C$ と $C'$ が 0 でない定数であったので、$C''$ もまた定数)。


交線上の一点の導出
  $P_{1}$ と $P_{2}$ は平行な平面ではないので、それぞれの法線ベクトル $\mathbf{n}_{1}$, $\mathbf{n}_{2}$ は、方向が異なる。 方向が異なるベクトルの外積は、$0$ ではないので、

2平面の交線10
が成立する。 これより、

2平面の交線11
である。
  左辺は、$\mathbf{n}_{1} \times \mathbf{n}_{2}$ 同士の内積であるが、一方で、 $\mathbf{n}_{1}$ と $\mathbf{n}_{2}$ と $\mathbf{n}_{1} \times \mathbf{n}_{2}$ の間のスカラー三重積とも見なされうる。 ところで、一般に ベクトル $\mathbf{u}$, $\mathbf{v}$, $\mathbf{w}$ の間の スカラー三重積はそれらを列ベクトルとする行列の行列式に等しいことが知られている。 すなわち、

2平面の交線12

が成立する。 この関係を使うと、

2平面の交線13
となる。
  ゆえに、$(8)$ と $(9)$ から、

2平面の交線14

が成立する。 ところで、 行列式が $0$ でないならば、その行列の列ベクトルは互いに線形独立であることが証明できるので、 $(10)$ より、

2平面の交線15

である。 このことは、任意の位置ベクトルがこれらの線形結合で表せることを意味する。

2平面の交線の図02

  さて、この結果から、原点から交線上に下した垂線の足 $X$ の位置ベクトル $\mathbf{x}$ を求める。 $X$ が垂線の足であることから 交線の方向ベクトル $\mathbf{m}$ と $\mathbf{x}$ は直交するので、

2平面の交線16
である。 これと $(6)$ から、

2平面の交線17
が成立する。
  ところで、 $(11)$ により、どんな位置も $\mathbf{n}_{1}$ と $\mathbf{n}_{2}$ の $\mathbf{n}_{1} \times \mathbf{n}_{2}$ の線形結合によって表すことが出来るので、

2平面の交線18

と表される。 両辺に対して $\mathbf{n}_{1} \times \mathbf{n}_{2}$ との外積をとると、

2平面の交線19

となるが、第2項と第3項において、スカラー三重積の循環性から

2平面の交線20

となるので、

2平面の交線21

と表される。 これと $(12)$ から

2平面の交線22

であることが分かるので、 $(13)$ の $\mathbf{x}$ は、

2平面の交線23
と表される。
  $\mathbf{x}$ は、$P_{1}$ 上の点であるので、

2平面の交線23

を満たす。 $(14)$ を代入すると、

2平面の交線25

である。 一方、$\mathbf{x}$ は、$P_{2}$ 上の点でもあるので、

2平面の交線26

を満たす。 $(14)$ を代入すると、

2平面の交線27

である。 $(15)$ と $(16)$ は、$\alpha$ と $\beta$ に関する連立一次方程式である。 これを解くと、

2平面の交線26

となる。 ゆえに、$\mathbf{x}$ は、

2平面の交線28

と表される。


二平面の交線
  以上のように、交線の方向ベクトル $(6)$ と 交線上の一点 $(17)$ が求まったので、交線上の点は、

2平面の交線30

と表される。 ここで、$s$ はパラメータである。 $ C'' $ は 0 でない定数であったので、 新しいパラメータ $t$ を $t = s C''$ と定義することによって、上式は、

2平面の交線31
と表される。








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