内積とコサインの関係性
任意のベクトル $\mathbf{a}$ と $\mathbf{b}$ の間の成す角を $\theta$ とするとき、
最終更新 2016年 2月13日
証明
余弦定理の観点から証明:
余弦定理によると、 ベクトル $\mathbf{a}$, $\mathbf{b}$ と成す角 $\theta$ の間には、


左辺を展開すると、



シュワルツの不等式の観点から証明:
シュワルツの不等式によって、


ところで、余弦関数は、区間 $[0, \hspace{0.5mm} \pi]$ において、 $1$ から $-1$ までの値をとる単調減少関数である。 このことは、 $1$ から $-1$ までのどんな値 $x$ に対しても、 $x=\cos\theta$ を満たす $\theta$ が区間 $[0, \theta]$ のどこかに存在することを意味する(下図参考)。


これより、
