有限テイラー展開

  関数 $f(x)$ が区間 $(a,b)$ で $n$ 階まで微分可能であるならば、ある固定された値 $c \in (a,b)$ に対し、

有限テイラー展開00

と表せる。ここで $o(\cdot )$ は、ランダウ記号である。
  この表現を有限テイラー展開という。
最終更新 2016年 1月3日


  証明

  テイラーの定理によって、 $f(x)$ が区間 $(a,b)$ で $n$ 階まで微分可能であるならば、ある固定された値 $c \in (a,b)$ に対して、

有限テイラー展開01

を満たす $c$ と $x$ の間にある値 $\xi$ が存在する。
  最後の項 (剰余項) に着目し、

有限テイラー展開02

と表すと、$(1)$ は、

有限テイラー展開03
と表せる。
  $(2)$ の最後の項を

有限テイラー展開04
と置くと、$(2)$ は、

有限テイラー展開05
と表される。
  ここで、 $$ \lim_{x \rightarrow c} \frac{g(x)}{(x-c)^{n}} = \lim_{x \rightarrow c} \frac{1}{n!} \Big(f^{(n)}(\xi) -f^{(n)} (c) \Big) $$ を考えると、$\xi$ は、$x$ と $c$ の間の数であるので、$0<\theta <1$ を満たす $\theta$ によって、 $\xi = c + \theta(x-c)$ と表せることから

$$ \lim_{x \rightarrow c} \frac{g(x)}{(x-c)^{n}} = \lim_{x \rightarrow c} \frac{1}{n!} \Big(f^{(n)}(c + \theta(x-c)) -f^{(n)} (c) \Big) = 0 $$ が成立する。従って $g(x)$は、ランダウ記号 $o(\cdot)$ によって、

$$ g(x) = o( (x-c)^{n} ) $$ と表せる。
  従って、$(3)$ を、 \begin{eqnarray} f(x) = f(c) + f'(c) (x-c) + \frac{1}{2!} f^{(2)}(c) (x-c)^2 +\cdots \\ + \frac{1}{n!}f^{(n)}(c) (x-c)^{n} + o( (x-c)^{n} ) \end{eqnarray} と表せる。








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