ニュートンの差分商補間公式はデータ点を通る

最終更新 2016年 10月8日
  関数 $f(x)$ の $x=x_{1}, x_{2}, \cdots, x_{n}$ に関する差分商補間公式
差分商補間公式はデータ点を通る00
は、データ点
差分商補間公式はデータ点を通る01
を通る。

  証明

準備1:   差分商の定義
  階数の小さい差分商から順に定義して行く。
  $x = x_{1}, x_{2}$ に関する $1$ 階の差分商 $f(x_{1}, x_{2})$ は、
差分商補間公式はデータ点を通る02
と定義される。 式から分かるように、 $1$ 階の差分商は、$2$ 点
差分商補間公式はデータ点を通る03
の間を結ぶ直線の傾きである。
  $x = x_{1}, x_{2}, x_{3}$ に関する $2$ 階の差分商 $f(x_{1}, x_{2}, x_{3})$ は、 $1$階の差分商 $f(x_{1}, x_{2})$ と
差分商補間公式はデータ点を通る04
によって、
差分商補間公式はデータ点を通る05
と定義される。 すなわち、 2 階の差分商とは、 1 階の差分商の差分商である。
  同じように、 $x = x_{1}, x_{2}, \cdots, x_{n}$ に関する $n-1$ 階の差分商 $f(x_{1}, x_{2},\cdots,x_{n})$ は、 $n-2$ 階の差分商 $ f(x_{1}, x_{2},\cdots,x_{n-1}) $ と $ f(x_{2}, x_{3},\cdots,x_{n}) $ によって、
差分商補間公式はデータ点を通る06
と定義される。 すなわち、 n-1 階の差分商とは、 n-2 階の差分商の差分商である。


準備2:   $f(x)$ の差分商による表現
  関数 $f(x)$ が
差分商補間公式はデータ点を通る07
と表せることを帰納法によって証明する。
  $n=1$ の場合、 $x, x_{1}$ に関する 1 階の差分商の定義
差分商補間公式はデータ点を通る08
を整理すると
差分商補間公式はデータ点を通る09
となるので、 $(1)$ が成立する。
  $n=k$ の場合、
差分商補間公式はデータ点を通る10
が成立すると仮定する。
  $x, x_{1}, \cdots, x_{k+1}$ に関する差分商は、
差分商補間公式はデータ点を通る11
であるが、 整理すると、
差分商補間公式はデータ点を通る12
となる。 これを $(2)$ に代入すると、
差分商補間公式はデータ点を通る13
となる。 従って、$(1)$ は、$n=k+1$ の場合にも成立する。
  以上から、帰納法によって、任意の $n$ に対して、 $(1)$ が成立することが示された。


証明  
  $(1)$ の最後の項は剰余項と呼ばれ、 この項を省いた式が $f(x)$ に対する $n-1$ 階のニュートンの差分商補間公式 $f_{n-1}(x)$ である。 すなわち、
差分商補間公式はデータ点を通る14
である。
  この式は、 $x=x_{k}$ $(k=1,2,\cdots,n-1)$ の場合、
差分商補間公式はデータ点を通る15
となる(第 $k+1$ 項以降の項が全て $0$ になるので)。
  一方、 $(1)$ もまた、 $x=x_{k}$ のとき、
差分商補間公式はデータ点を通る16
となる。 よって、
差分商補間公式はデータ点を通る17
が成立する。
  ところで、 剰余項は、 差分商の定義によって、
差分商補間公式はデータ点を通る18
と表されるので、 $(1)$ は、
差分商補間公式はデータ点を通る19
と表してもよい。
  $x=x_{n}$ の場合は、
差分商補間公式はデータ点を通る20
となる。
  ここで、 最後の項に含まれる
差分商補間公式はデータ点を通る21
の部分を差分商の便利な表現を用いて表すと、
差分商補間公式はデータ点を通る22
であることが分かるので、
差分商補間公式はデータ点を通る23
と表せる。
  右辺は、 差分商補間公式 $f_{n-1}(x)$ の $x=x_{n}$ の場合に等しいので、
差分商補間公式はデータ点を通る24
が成立する。
 


まとめ
  以上から、 差分商補間公式 $f_{n-1}(x)$ は、 $x=x_{1}, x_{2}, \cdots, x_{n-1}, x_{n}$ において、 $f(x)$ と一致する。 すなわち、
差分商補間公式はデータ点を通る24
が $k=1,2, \cdots, n-1, n$ に対して成立する。 よって、 $f_{n-1}(x)$ は、 点 $(x_{k}, f(x_k))$ を通過する。