回転の発散が満たす恒等式

  $\mathbf{A}$ を 3 次元ベクトル、$\nabla$ をベクトル微分とするとき、次の恒等式が成立する。

回転の発散00

なお、∇とベクトルとの外積を回転 (rotation) と呼ぶ。
最終更新 2016年 8月16日


  証明

  3 次元空間のデカルト座標系の各軸を $x_{1},x_{2},x_{3}$ とし、ベクトル微分 $\nabla$ を

回転の発散01

と表す。また上の式の各成分を

回転の発散02

と略記する。 このとき内積の定義から

回転の発散03

と表される。
  右辺の $(\nabla \times \mathbf{A})_{i}$ の部分をレビチビタの記号を使って、 $(\nabla \times \mathbf{A})_{i} = \sum_{j,k=1}^{3} \epsilon_{ijk} \partial_{j} A_{k}$ と表すと、 上の式は、

回転の発散04

と表せる。
  ここで $\partial_{i} \partial_{j} A_{k}$ と $\partial_{i} \partial_{j} A_{k}$ が連続ならば微分の入れ替えが可能であるので、 $\mathbf{A}$ がそれを満たすならば、

回転の発散05

が成立する。
  またレビチビタの記号が添え字の入れ替えによって符号を変えることから、 $\epsilon_{ijk} = -\epsilon_{jik}$ が成立する。よって、

回転の発散06

と表せる。
  右辺の $\sum_{i,k=1}^{3}\epsilon_{jik} \partial_{i} A_{k}$ の部分は、 回転 $\nabla \times \mathbf{A}$ の第 $j$ 成分そのものであること、 すなわち $\sum_{i,k=1}^{3}\epsilon_{jik} \partial_{i} A_{k} = (\nabla \times \mathbf{A})_{j}$ により、

回転の発散07

と表せる。
  内積の定義から、右辺が $(\nabla, \nabla \times \mathbf{A})$ に等しいので、

回転の発散08

が成立する。これより、

回転の発散09









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