円の曲率と曲率半径

  弧長 $s$ をパラメータとする曲線の曲率 $\kappa(s)$ は、 $$ \kappa(s) = \frac{\mathrm{d} \phi}{\mathrm{d} s} $$ によって定義される。 ここで $\phi$ は接ベクトルの方向を表す角度である。 また曲率の逆数を曲率半径 $\rho$ という。すなわち、 $$ \rho = \frac{1}{ \kappa(s) } $$ である。
  曲線が円弧の場合、曲率は円の半径 $R$ の逆数に等しく、 曲率半径は円の半径に等しい。すなわち、 \begin{eqnarray} \kappa(s) &=& \frac{1}{R}\\ \rho &=& R \end{eqnarray} である。
最終更新 2016年 7月7日


  詳細

  曲線上のある点 $A$ に着目し、その点の周辺では曲線が円弧を描いていると仮定する。 弧長を $s$ とし、$A$ の座標を $$ \mathbf{r}(s) = [x(s), y(s), z(s)]^{T} $$ と表す。このとき点 $A$ における曲線の接ベクトルは $$ \frac{\mathrm{d} \mathbf{r}(s)}{\mathrm{d}s} = \left[ \frac{\mathrm{d} x(s)}{\mathrm{d}s}, \frac{\mathrm{d} y(s)}{\mathrm{d}s}, \frac{\mathrm{d} z(s)}{\mathrm{d}s} \right] $$ である。
  点 $A$ の近傍にあり弧長が $s+\Delta s$ の点を $A'$ とすると、 この点における接ベクトルは $$ \frac{\mathrm{d} \mathbf{r}(s + \Delta s)}{\mathrm{d}s} = \left[ \frac{\mathrm{d} x(s+ \Delta s)}{\mathrm{d}s}, \frac{\mathrm{d} y(s+ \Delta s)}{\mathrm{d}s}, \frac{\mathrm{d} z(s+ \Delta s)}{\mathrm{d}s} \right] $$ である。

円弧

  点 $A$ における接ベクトルと点 $A'$ における接ベクトルの成す角を $\Delta \phi$ とすると、 曲線が円弧を描いているので、この角度は、 円弧の中心と点 $A$ を結ぶ直線と、中心と点 $A'$ を結ぶ直線の成す角に等しい。
  ゆえに点 $A$ と点 $A'$ を結ぶ円弧の長さ $\Delta s$ は、 円の半径を $R$ としたとき、$R \Delta \phi$ に等しい。これより $$ \frac{\Delta \phi}{\Delta s} = \frac{1}{R} $$ を得る。
  一方で、曲率 $\kappa (s)$ を弧の長さの変化分に対する接ベクトルの向きの変化によって定義すると、 すなわち、 $$ \kappa (s) \equiv \frac{\mathrm{d} \phi}{\mathrm{d} s} $$ と定義すると、 $$ \kappa(s) = \lim_{\Delta s \rightarrow 0} \frac{\Delta \phi}{\Delta s} = \frac{1}{R} $$ を得る。
  また曲率半径 $\rho(s)$ を曲率の逆数によって $$ \rho(s) = \frac{1}{\kappa (s)} $$ と定義すると、 $$ \rho(s) = R $$ を得る。
  以上より、 曲線が円弧を描いている場合には、曲率が円の半径の逆数に等しく、曲率半径が円の半径に等しい。









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