列ベクトルが線形独立 $\Longleftrightarrow$ 自明な解のみ

  係数行列を $A$ とする同次連立一次方程式

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと

の解が自明な解 $\mathbf{x} = 0$ のみであることと、$A$ の列ベクトルが互いに線形独立であることは同値である。 すなわち、

「$A\mathbf{x}=0$ の解が自明な解 $x=0$ のみ」 $\hspace{2mm}\Longleftrightarrow\hspace{2mm}$ 「$A$ の列ベクトルは互いに線形独立」


が成立する。
最終更新 2016年 5月 3日


  証明

  はじめに

「$A\mathbf{x}=0$ の解が自明な解 $x=0$ のみ」 $\hspace{3mm} \Longrightarrow \hspace{3mm}$ 「$A$ の列ベクトルは互いに線形独立」

を証明する。
  $A$ の列ベクトルを $\mathbf{a_{1}}, \mathbf{a_{2}}, \cdots, \mathbf{a_{n}}$ とし、

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと01

と表す。また $\mathbf{x}$ を成分によって

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと02

と表す。
  このとき $A\mathbf{x}=0$ は、

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと03

と表される。 また、$\mathbf{x}=0$ とは、

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと04

のことである。
  ゆえに、 $A\mathbf{x}=0$ の解が $\mathbf{x}=0$ のみであることは、次のように表わされる。すなわち、

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと05

これは、$\mathbf{a}_{1}, \mathbf{a}_{2}, \cdots, \mathbf{a}_{n}$ が線形独立であることの定義そのものである。


  次に

「$A\mathbf{x}=0$ の解が自明な解 $x=0$ のみ」 $\hspace{3mm} \Longleftarrow \hspace{3mm}$ 「$A$ の列ベクトルは互いに線形独立」

を示す。
  $A$ の列ベクトルを $(1)$ のように表し、ベクトル $\mathbf{x}$ を $(2)$ と定義する。 $\mathbf{a}_{1}, \mathbf{a}_{2}, \cdots, \mathbf{a}_{n}$ が線形独立なので、

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと06
が成立する。
  ここで $x_{1}\mathbf{a}_{1} + x_{2} \mathbf{a}_{2} + \cdots + x_{n} \mathbf{a}_{n} = 0$ は、行列 $A$ とベクトル $\mathbf{x}$ によって、

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと07
と表される。
  また、$x_{1} = x_{2} = \cdots = x_{n} = 0$ であるとは、

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと08
と表される。
  ゆえに (3) は次のように表される。すなわち、

列ベクトルが線形独立と自明な解のみを持つこと09

これは連立一次方程式 $A \mathbf{x} = 0$ の解が $\mathbf{x}=0$ のみであることを表している。









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