ベクトル空間の基底と次元の定義

  線形独立なベクトル

ベクトル空間の基底と次元の定義と例00

の線形結合によって構成されるベクトル空間を $V$ とする。
  このとき、$(1)$ をベクトル空間 $V$ の基底(basis)またはと呼ぶ。 また、基底の数 $n$ を $V$ の次元といい、

ベクトル空間の基底と次元の定義と例01

と表す。
最終更新 2016年 6月11日


  例

 
例1:
  基本ベクトル

ベクトル空間の基底と次元の定義と例02

は、互いに線形独立であり、 これらの線形結合によって構成されるベクトルの全体、すなわち、

ベクトル空間の基底と次元の定義と例03

と表されるベクトルの全体は、 ベクトル空間 $V$ を構成する。 このとき、 $(2)$ はベクトル空間 $V$ の基底であり、 $V$ の次元は $2$ である。


例2:
  基本行列

ベクトル空間の基底と次元の定義と例04

は、互いに線形独立であり、 これらの線形結合によって構成される行列の全体、すなわち、

ベクトル空間の基底と次元の定義と例05

と表される行列の全体は、 ベクトル空間 $M$ を構成する。 このとき、 $(4)$ はベクトル空間 $M$ の基底であり、 $M$ の次元は $4$ である。


例3:
  次のベクトル

ベクトル空間の基底と次元の定義と例06

は、互いに線形独立である。 $(2)$ と $(6)$ から、 $\mathbf{e}_{1}$ と $\mathbf{e}_{2}$ が

ベクトル空間の基底と次元の定義と例07

と表せるので、 $V$ の任意のベクトル $(3)$ は、

ベクトル空間の基底と次元の定義と例08

と表せる。
  このように $V$ の任意のベクトルは、 $(2)$ の線形結合として表されるだけでなく、 $(4)$ の線形結合によっても表される。
  これは、 $(4)$ もまた $V$ の基底であることを表している。 よって、 ベクトル空間 $V$ の基底は、唯一つではない
  また、$(4)$ の個数は 2 であるので、 $V$ の次元は $2$ である。 このように、 異なる基底を選んでも、 ベクトル空間の次元は変わらない


例4:
  次のベクトル

ベクトル空間の基底と次元の定義と例09

は、互いに線形独立である。 $(4)$ と $(7)$ から、

ベクトル空間の基底と次元の定義と例10

と表せるので、 $V$ の任意のベクトル $(3)$ は、

ベクトル空間の基底と次元の定義と例11

と表せる。
  このように $M$ の任意のベクトルは、 $(4)$ の線形結合として表されるだけでなく、 線形独立なベクトル $(7)$ の線形結合によっても表される。
  これは、 $(7)$ もまた $M$ の基底であることを表している。 よって、 ベクトル空間 $M$ の基底は、唯一つではない
  また、$(7)$ の個数は $4$ であるので、 $M$ の次元は $4$ である。 このように、 異なる基底を選んでも、 ベクトル空間の次元は変わらない










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